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種の繁栄に貢献したズーラシアの「ゴーゴ」なくなる。「ゴーゴ」は蓬莱「551」にちなみ名づけられたしろくま

icebear
よこはま動物園ズーラシアで21歳のしろくま「ゴーゴ」が亡くなった。ゴーゴはメスのイッちゃんとの間にほうちゃん(娘)とらいちゃん(息子ーふたりあわせてゴーゴとイッチャンを天王寺動物園に寄贈した蓬莱のほうらい)を授かっている。動物園の報告によると、
「2月8日の13時頃、とくしま動物園へ出園するために移動に伴う処置として麻酔を実施したが、麻酔中に心停止および呼吸停止が確認され、その後死亡が確認された」「麻酔薬投入中、人工繁殖技術の確立および配偶子保存のためカテーテル法による採精を5回実施した」とのこと。
麻酔および麻酔中の採精は、21歳のゴーゴの身体に無理があったのか?
採精という言葉で思いだすのが、2023年3月に、釧路市動物園で 繁殖目的で同居(ペアリング)していたオスの「キロル」(当時16歳)とメスの「ミルク」(当時10歳)の間で突然闘争が起き、ミルクが死亡した事故。その事故でもわかるように、動物園におけるホッキョクグマのペアリングは簡単ではなくリスクが伴う。また、ホッキョクグマはワシントン条約(CITES)の「附属書II」に掲載されていて国際取引は厳しく規制されており、飼育面積不足や購入費用の高騰により海外からの受け入れも厳しい。(輸出国政府が発行する「輸出許可書」さえあれば国際取引が可能ではあるが・・・。)
1994年には59頭いたしろくまの国内飼育頭数は現在30頭。日本の動物園で減りゆくしろくまを絶やさないためには、近親交配をさけつつ交配成功確率の高いしろくまどおしを交配させていかないと、飼育頭数はさらに減っていってしまう。
そのような深刻な種の保全活動の中で、ゴーゴが他園にいった後であっても、ペアリングに成功しているイッちゃんとの赤ちゃんを人工繁殖でといった意向があったのかもしれないが、今回はかなしい結果になってしまった。
注:ゴーゴの直接的な死因はわかっていません。
 
 
(ゴーゴの生涯)
2004年3月2日 ロシアのペルミ動物園で生まれる。
2006年3月15日  大阪の豚まんで有名な蓬莱から天王寺動物園に寄贈される。
蓬莱が551蓬莱を店舗展開していたことにちなみ「551」からゴーゴという名前がつけられた。
2011年3月2日 ブリーディングローンで、スウェーデン・コルマーデン動物園生まれのバフィンが、ゴーゴの花嫁として浜松市動物園から天王寺動物園に来園
2013年3月、バフィンとの交尾行動が初めて確認される
2014年11月25日 ゴーゴとバフィンの間にメスのホッキョクグマが生まれ、モモと名付けられる[
2015年3月2日、ブリーディングローンによって和歌山県にあるアドベンチャーワールドに貸し出される
2016年6
月13日、バフィンがモモとともに浜松市動物園に帰園する。
2018年12月3日、天王寺動物園に帰園する
2020年2月25日 イッちゃんとの同居が開始される
イッチャンも2025年3月28日、蓬莱から大阪市天王寺動物園に、ゴーゴの花嫁候補として寄贈された。蓬莱551の1をとってイッチャン。
2020年11月 イッちゃんがホウちゃんを出産する

2021年3月19日 ズーラシアに異動

2022年 後から移動したイッちゃんとの間にホウちゃんの弟になるライを授かる。

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